数年前までの私は、足の踏み場もないゴミ屋敷の中で、毎日死ぬことばかりを考えていました。きっかけは仕事のストレスからくる重度のうつ状態で、気づけばコンビニの空き殻やペットボトルが膝の高さまで積もり、玄関の扉を開けることさえ困難な状態になっていたのです。異臭を放つ部屋の中で、私は社会から完全に切り離されていました。何度も「片付けなければ」と思いましたが、業者に見積もりを依頼すると、提示された金額は当時の私の貯金額を遥かに上回る三十万円でした。給料も滞り、親族とも疎遠になっていた私にとって、その金額は絶望の象徴でしかありませんでした。お金が貯まるまでこのゴミの中で生き続けるしかないのか、それともこのまま埋もれて死ぬのか。そんな時、インターネットで見つけたのが「後払い可能」という文字を掲げた清掃業者でした。最初は疑いました。こんなひどい部屋を掃除してもらい、後で払うなんてことが本当に許されるのか、何か恐ろしい裏があるのではないかと。しかし、電話口で対応してくれた担当者の言葉は、私の想像以上に温かいものでした。「まずは部屋を綺麗にして、それから一緒にこれからのことを考えましょう」と言ってくれたのです。審査の結果、分割での後払いが認められ、作業当日、数人のスタッフが手際よくゴミの山を運び出していく様子を、私は呆然と眺めていました。数時間後、そこには私が忘れていた「普通の床」がありました。窓から差し込む日光がこれほど眩しいものだとは思いませんでした。部屋が綺麗になると、不思議なことに死にたいという気持ちが消え、再び働こうという意欲が湧いてきました。後払いの請求書が届いたとき、私はそれを「重荷」ではなく「再生へのチケット」だと感じました。毎月少しずつ支払いを続けていく過程は、自分の人生を少しずつ取り戻していくリハビリのようでした。もし、あの時「後払い」という選択肢がなかったら、私は今こうして文章を書いていることはなかったでしょう。お金がないことが理由で、人としての尊厳を諦めなくていい。その仕組みがどれほど一人の人間を救うか、私は身をもって知りました。ゴミ屋敷は心の病の結果であり、そこから抜け出すには物理的な空間の洗浄と、経済的な猶予の両方が必要なのです。私のように絶望している人がいたら伝えたい。今の状況は、仕組みを正しく利用すれば必ず変えられます。後払いという制度は、私にとって文字通り命の恩人だったのです。
手元資金ゼロからの脱出体験記と後払いに救われた私の人生