私がかつて住んでいたワンルームは、文字通り「足の踏み場」がない場所でした。最初はただの脱ぎっぱなしの服から始まり、やがてコンビニの袋が重なり、最終的には床一面がゴミの層で覆われ、その上を歩くことでしか移動できないという、人間としての最低限の生活が失われた空間でした。そこから今の快適な生活を手に入れるまでの軌跡は、決して平坦な道ではありませんでしたが、私の人生において最も価値のある戦いだったと確信しています。転機は、ふとした瞬間に鏡を見た自分の姿があまりにも荒んでいたことでした。このままではいけないと、震える手でスマートフォンの検索窓に「ゴミ屋敷 片付け」と入力したあの日から、私の逆転劇は始まりました。まず最初に取り組んだのは、ゴミの山の中に埋もれていた「窓」を開けることでした。数ヶ月ぶりに外の空気が部屋を抜けた瞬間、自分の部屋がいかに異常な匂いに満ちていたかを突きつけられました。しかし、その新鮮な空気こそが、私に作業を続けるエネルギーを与えてくれました。最初の三日間は、ただひたすらゴミ袋にコンビニガラを詰め込むだけの作業でした。一袋ごとに重さを感じ、自分がどれだけの無駄を溜め込んできたかを物理的に実感しました。ワンルームの狭いキッチンに床が見えたとき、私は数年ぶりにその場で泣きました。床がある。ただそれだけのことが、どれほど素晴らしいことか、ゴミ屋敷を経験した者でなければ分からないかもしれません。次に着手したのは、物の住所を決めることでした。散らかりの原因は、物がどこに帰るべきか決まっていないことにあったからです。文房具はここ、書類はここ、と定位置を作っていく作業は、混沌としていた私の頭の中を整理していく作業そのものでした。片付けが進むにつれて、私は料理を再開し、お気に入りのリネンを買い、植物を飾る余裕さえ持てるようになりました。足の踏み場もなかった部屋が、今では私の創造性を育む大好きな拠点です。もし今、ゴミの山の中で動けなくなっている人がいるなら、伝えたい。どんなにひどい状態からでも、部屋は必ず元に戻せます。